親知らずは何歳ごろに生えてくるの?
親知らずとは、歯の一番奥にある歯の総称です。正式名称を第3大臼歯と言い、日本語では智歯と言う名前があります。智歯、という名前の由来は英語の「Wisdom Teeth(ウィズダムティース:知恵の歯)」から来ており、意味は物事の分別がつく年齢になるころに生え始めるため、とされています。親知らずは個人差はあるものの、おおむね19歳ごろから20代前半にかけて生えてきます。人によっては親知らずが生えてくる年齢は多少上記の期間から前後しますが、20歳前後から遅くとも30歳前後になるころにはすべての親知らずが生えてくるのが一般的です。しかし、現在では親知らずが生えてこない人も増えてきています。現代の日本人に親知らずが生えてこない人がいる理由はまだはっきりと解明されていませんが、仮説としては硬い食べ物をあまり食べなくなった日本人があごの骨が小さくなり、親知らずが生えるスペースがないまま成長しているのが原因ではないか、と言われています。
いろいろな種類の親知らず
親知らずはすべての歯がまっすぐ綺麗に生えてくる、という訳ではありません。人によっては親知らずが斜めに生えてくる場合もあれば、歯ぐきの中に親知らずが埋まっている状態で生えてくるケースもあります。親知らずは生え方によって大きく3種類のケースに分けられます。正常にきちんとまっすぐの状態で生えてくるケース、斜めになって生えてくるケース、そして、歯ぐきの中に親しらずの一部もしくはすべてが埋まって生えているケースです。これらの親知らずのうち、まっすぐきちんとした状態で生えてくる親知らずについては歯磨きをきちんとできており清潔な状態を保てるのであれば抜く必要はありません。それに対して親知らずが斜めに生えてくるケースは歯磨きがしづらく虫歯になりやすいのと斜めに生えている親知らずが前にある歯を押してしまい、歯並び全体が乱れる原因になります。このため、斜めに生えている親知らずは抜歯することをおすすめします。また、歯ぐきの中に一部もしくはすべてが埋まっている親知らずについても、斜めに生えてくるケースと同様に親知らずの前にある歯を押してしまい、歯並びの乱れをひきおこしたり親知らずが虫歯になるケースが多いため、抜歯をした方が良いでしょう。
親知らずの抜歯
親知らずを抜歯する際には正常にまっすぐ生えている場合には一般の歯科医院でも抜くことが可能です。しかし、斜めに生えていたり親知らずの一部もしくはすべてが完全に歯ぐきに埋まっている場合には一般歯科ではなく口腔外科を標榜する歯科で抜歯をする必要があります。その理由は、斜めに生えている親知らずや親知らずが歯ぐきの中に埋まっている場合には歯ぐきを切開して親知らずを取り除く必要があるためです。