薬物療法や精神療法
心療内科で行なう治療としてまず代表的なものが薬物治療と精神療法です。
薬物療法は、患者さんの症状に応じながら抗うつ剤や抗不安薬といった治療薬を処方し、症状をやわらげたり、改善することを目的に行ないます。医療機関によっては東洋医学、例えば漢方薬といった薬を用いる場合もあります。
一方、精神療法は、患者さんの心理的な悩みや問題をなくすことを目的とし、医師やカウンセラーとの面談を行ないます。その他、精神療法として有名なものに認知行動療法、精神分析、森田療法などが挙げられます。
人は、日常生活において、物事を主観的に判断してしまいます。そのため、目の前に同じ現象が現れても、人によってストレスを感じてしまったり、悲観的に捉えて気分が落ち込んでしまったりしますが、これは認知のズレによって引き起こされてしまうからです。認知行動療法は、こうした認知と行動に働きかける療法です。
また、森田療法は不安や恐れをなくすといったことよりも、あるがまま、そのまま受け入れて症状の改善を図る治療法です。
生活指導
心療内科に来る患者さんは睡眠不足など、生活リズムが崩れてしまっている方々が大勢いらっしゃいます。そのため、決まった時間に寝起きし、医師から処方された薬をきちんと飲むといった生活リズムを整えるアドバイスも行なっています。通常の診察に生活指導を加えたり、デイケアプログラムを作成して実施するなど、それぞれの心療内科でやり方は異なります。ちなみにこのデイケアプログラムとは、例えば通学や出勤といったことと同じように、決められた日時にきちんと通院を行なったり、患者さん自らがスケジュールをシートに書き込むなどしながら医師が生活リズムを管理して、社会復帰や社会への参加をサポートしていくプログラムです。
医療法人社団大阪昌栄会 坂根病院は岸和田で認知症治療に取り組んでいる心療内科です
リワークプログラム
前述した治療が心療内科の代表的なものですが、医療機関によってはリワークプログラムと呼ばれる治療も行なっています。
リワークプログラムとは、精神的な要因により休職してしまった方が復職し、社会復帰を目指すプログラムのことを指します。先に挙げたデイケアプログラムと同じように、生活リズムの管理を実施する他、面談といったカウンセリングを通したストレス対処のための方法の習得、さらに疑似的な業務作業を行ないながら、患者さんの自然な職場復帰をサポートしていく治療となります。