こころの病気を支えるグループの存在とは

お互いに支え合える場所があります

こころの病気になったとき、自分を支えてくれる存在は回復への大きな助けになります。こころの病気の当事者、またはその家族のための集まりが実はたくさんあります。集まりの種類によって意味合いや傾向が異なりますので、今回はそれぞれの具体的な紹介をまとめました。ぜひ自分の目的に合ったグループを見つけましょう。

家族会

家族会とは、精神障害を抱える人の家族が、お互いに支え合う集まりです。悩みや情報を共有し、連携することで、安心した生活を送る基盤を築きます。
家族会にはいくつか種類があり、その違いは運営元や規模の大きさです。病院が基盤となる「病院家族会」、保険所が基盤となる「保険所家族会」、地域ごとの「地域家族会」、全国規模や都道府県ごとの連合会などもあります。
各家族会ごとに開催頻度は異なりますが、月1回や年に数回など、定期的に開催しているところが一般的です。内容としては家族同士の交流がメインで、お互いの悩みや不安を共有したり、勉強会を開いたりしています。専門家を招いて病気や治療法、福祉制度について学ぶこともあります。また、社会への普及啓発活動としてフォーラムやシンポジウム、講演会を企画しているところもあります。
家族会についての情報が欲しい場合は、精神保健センターや地域の保健所などに問い合わせてみましょう。活動内容や入会方法などの具体的な話を聞くことができます。

当事者のグループ

精神障害者自身が参加し、お互いに悩みや情報、今後の展望などを共有し、支え合って活動しているグループです。家族会と同じく、様々な規模の団体があります。全国規模から地域規模のもの、病院が主体のもの、同じ理念を持つ人たちで結成されたものなど、その特色は豊かです。自分の身近なところにどのようなグループがあるのか調べるためには、保健所や地域の行政機関に問い合わせをしてみましょう。
活動内容も多岐に渡ります。病気や薬、法制度などを学ぶ勉強会を行ったり、関連イベント開催や出版物発行を行っている場合もあります。社会や国に向けて、啓発活動や要請行為を行っているところもあります。また、数は少ないですが、同じ病気の体験をした仲間同士で相談に乗ったり、生活を助けたりする活動を行っている団体もあります。

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自助グループ

自助グループは、同じ問題を抱えた人たちが自発的に集まって活動している集団です。アルコールや薬物・ギャンブルなどの依存症、ひきこもり、摂食障害、アダルトチルドレンなど、問題ごとの集まりがあります。
こうした問題から脱却するためには治療と共に強い意志が必要なので、一人で向き合うよりは仲間と支え合いながら頑張る方が効果的です。グループの参加者同士で体験を共有し、分かち合うことで、自らの問題に向き合い、自分を良い方向へ変えていくことができます。
自分の地域にどのような自助グループがあるかは、地域の保険所や精神保健福祉センターに問い合わせてみましょう。